日本遺産【日本海の風が生んだ絶景と秘境-幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地「因幡・但馬」】認定継続が決定しました!

更新日:2025年07月31日

    麒麟のまち圏域の1市6町(鳥取市、岩美町、若桜町、智頭町、八頭町、兵庫県香美町、新温泉町)で取り組む日本遺産【日本海の風が生んだ絶景と秘境-幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地「因幡・但馬」】について、令和元年5月20日に認定を受けてから6年が経過したため、日本遺産・審査評価委員会による認定継続の審査が行われました。

    審査の結果、認定継続となりましたのでお知らせします。

若桜町長コメント

    日本遺産「麒麟のまち」推進協議会を中心に、1市6町の観光協会や地域関係者、そして各自治体が連携し、麒麟のまち圏域の素晴らしい構成文化財が生みだす日本遺産ストーリーを活かした取組を推進していただいたことが、この度の認定継続という結果につながったものと、大変うれしく思います。

    若桜町は、日本海からの激しい季節風によって、「山雪」と呼ばれる豪雪がもたらされる地域で、「氷ノ山」をはじめとした標高1,000mを超える山々が連なり、降り積もる雪により強く良質な杉が育てられ、古くから林業により栄えてきました。

    杉材や木炭などの森林資源の輸送路として、昭和初期に開通した「若桜鉄道」の終着駅「若桜駅」は、昭和レトロな雰囲気が色濃く残っており、手動式の転車台や蒸気機関車を求めて多くの観光客が訪れます。

    また、若桜町の町並みを見ますと、家の庇を伸ばし、雪の時にも軒下を通れるようにしたアーケード「カリヤ通り」や、積雪に耐える赤瓦を葺いた白壁土蔵が建ち並ぶ「蔵通り」などがあり、雪と共存するための先人たちによる生活の知恵が見受けられます。

    これらの構成文化財は、まさしく「日本海の風が育む雪の賜物」であり、風とともに生きる人々の知恵と逞しく生き抜いてきた歴史を後世に受け継いでいくことは非常に重要であると考えております。

    今後も、麒麟のまち圏域の関係機関が一丸となり、ブランド化や誘客の取り組みを進めていくほか、麒麟獅子舞の活用促進を図ることで、日本遺産【日本海の風が生んだ絶景と秘境―幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地「因幡・但馬」】の魅力を高め、更なる観光振興や地域活性化につなげていけるよう、圏域全体での連携を強化して取組を推進してまいります。

    令和7年7月31日

若桜町長 上川 元張

若桜町の構成文化財

1.氷ノ山後山那岐山国定公園

    氷ノ山をはじめ、標高1,000mを超える高く険しい山々が連なり、冬に大陸から吹き寄せる季節風を受け止め、「山雪」を降らせる。風がもたらす重い雪は、強い杉を育む環境を生み出し、林業を発展させた。

2.若桜鉄道若桜駅本屋及びプラットホーム、転車台ほか 計23件

    杉材や木炭の輸送路として、昭和5年に開業した森林鉄道。木造の駅舎群や、石積みのプラットホーム、橋脚、「雪覆」と呼ばれる山から線路への落雪を防ぐトンネル、流雪溝などが開業当時のまま残る。終着駅では、手動式の転車台で転回する蒸気機関車の運転体験を行っている。

3.仮屋通り

    家の庇を道路側に1.2m伸ばし、雪の時にも軒下を通れるようにしたアーケード。雪と共存する生活の知恵として、現在も活用されている。通りに沿って流れる水路は防火用水や流雪溝の役割も持つ。

4.蔵通り

    瓦葺漆喰塗り、下見板張りの土蔵が約300mにわたり連なる。明治18年の大火を機に、住民主導の都市計画に基づき整備され、妻入の土蔵が立ち並ぶ景観は、通りに落雪しない配慮によるものといわれる。

5.木島家住宅主屋

    明治18年の大火を機に、若桜宿の復興計画として定めた「宿会議決書」に基づき、明治20年に建築。典型的な仮屋を持つ建築で、現在は休憩・交流所として活用されている。

6.三百田氏住宅

    因幡地方の最奥の村で、江戸時代に庄屋を務めた旧家。中国山地を背に茅葺屋根、太い梁や柱など、雪深い気候に対応した造りが施されている。

7.不動院岩屋堂

    杉の大木の間から覗く天然の岩窟に佇む舞台造りの建築物で、南北朝時代の建立とされる。豪雪が雪解け水となり、岩を浸食したことで形作られたとされる岩窟を、先人は神仏の宿る場所として信仰した。

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