○若桜町建設工事執行規則

平成9年5月1日

規則第11号

第1章 総則

(目的)

第1条 この規則は、町が行う建設工事で建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第1項に規定するもの(以下「工事」という。)の執行に関し、町長が遵守し、及び請負者をして遵守させるべき事項その他必要な事項を定めることを目的とする。

(若桜町財務規則その他の規則との関係)

第2条 この規則に定めのない事項については、法令に特別の定めがあるものを除くほか、若桜町財務規則(昭和41年若桜町規則第91号)の定めるところによる。

(工事の執行方法)

第3条 工事の執行の方法は、請負又は直営とする。

第2章 請負工事

第1節 請負契約の締結

第1款 通則

(契約の相手方の資格)

第4条 工事の請負契約(以下「請負契約」という。)の相手方となることができる者は、建設業法第2条第3項に規定する建設業者とする。ただし、軽微な工事を執行する場合又は特別な事情がある場合において、町長が同項に規定する建設業者以外の者を請負契約の相手方とすることが適当であると認めるときは、この限りでない。

(契約書の作成等)

第5条 町長は、請負契約の相手方を決定したときは、その決定の日から5日以内に、建設業法第19条第1項各号に掲げる事項その他必要な事項を記載した請負契約書を作成しなければならない。

2 町長は、請負契約の内容を変更しようとするときは、請負変更契約書を作成しなければならない。

3 前項の契約書(以下「契約書」という。)の標準書式は、町長が別に定める。

(契約書の作成の省略)

第6条 町長は、前条第1項の規定にかかわらず、請負代金の額が30万円未満の工事に係る請負契約を締結するときは、契約書の作成を省略することができる。

2 町長は、前項の規定により契約書の作成を省略したときは、請負者に請書を提出させなければならない。

(契約保証金)

第7条 町長は、請負契約を締結するときは、その相手方に請負代金の額の100分の10以上の契約保証金を納めさせなければならない。ただし、町長が別に定める場合は、この限りでない。

第2款 一般競争入札

(入札の公告)

第8条 町長は、一般競争入札により請負契約を締結しようとするときは、その入札の期日から起算して少なくとも5日前に次に掲げる事項を町広報紙、新聞、掲示その他の方法により公告しなければならない。

(1) 入札に付する工事の名称及び場所

(2) 入札に参加する者に必要な資格に関する事項

(3) 請負契約に関する書類の閲覧場所

(4) 入札の場所及び日時

(5) 入札保証金に関する事項

(6) 郵便入札の可否

(7) その他の必要な事項

(入札保証金)

第9条 町長は、一般競争入札に参加する者(以下「入札者」という。)に、その者の見積る入札金額の100分の5以上の入札保証金を納めさせなければならない。ただし、町長が別に定める場合は、この限りでない。

(入札の手続)

第10条 入札者は、入札しようとするときは、入札書(様式第1号)を作成してこれを封書にし、入札保証金を添えて指定の日時までに町長に提出しなければならない。

2 入札者は、第三者を代理人として入札に関する行為を行わせようとするときは、あらかじめその委任状を町長に提出しなければならない。

3 入札は、書留郵便によって行うことができる。この場合入札書と入札保証金納付書又は領収書とは別封とし、更にこれを封入し、その封筒の表面に「何々工事入札書在中」と朱書し、入札時限1時間前までにあらかじめ示された入札執行の場所に到着するよう、これを送達しなければならない。この場合は、保証金及び関係書類の還付に要する郵便費を添えて提出しなければならない。

4 前項の入札保証金を還付するときは、書留郵便によりこれを還付する。ただし、郵送中亡失、毀損又は入札者に損害を与えることがあっても町長はその責任を負わない。

(入札書の訂正等)

第11条 入札者は、入札書の記載事項について抹消、訂正又は挿入をしたときは、当該抹消等をした箇所に押印しなければならない。ただし、入札金額は、これを改めることができない。

(予定価格)

第12条 町長は、一般競争入札に付する工事の価格を当該工事に関する設計書及び仕様書によって予定し、その予定価格を記載した書面を封書にし、開札の際これを開札の場所に置かなければならない。

2 前項の予定価格は、一般競争入札に付する工事の価格の総額について、工事の施工の難易、工期の長短等を考慮して適正に定めなければならない。

(入札の延期等)

第13条 町長は、天災その他の理由により一般競争入札を行うことができないと認めるときは、当該入札を延期し、又は中止することができる。

2 町長は、前項の規定により一般競争入札を延期し、又は中止したときは、直ちにその旨を新聞、掲示その他の方法により公告しなければならない。

(再度公告入札の公告期間)

第14条 町長は、入札者若しくは落札者がない場合又は落札者が契約を締結しない場合において、さらに一般競争入札に付そうとするときは、第8条の期間を3日前までにこれを短縮することができる。

(入札場所の立入制限)

第15条 町長は、入札の場所に入札に関係のない者を立ち入らせてはならない。

(落札者の裁定)

第16条 入札者中予定価格以内であって、その予定価格の10分の8.5より3分の2の範囲内において、町長の定める制限価格を下らない最低価格の入札をした者をもって落札者とする。ただし、設計付入札にあっては設計内容及び入札金額によって落札者を定める。

2 特殊構造物で、工種により必要があると認められる工事については、予定価格の10分の9を下らない最低価格の入札をしたものをもって落札者とすることができる。

3 工事の状況等により前2項によることが適当でないと認められる場合においては、これを変更し、又は他の方法を定め、落札者とすることができる。この場合においては、町長は、入札前入札者に落札者の裁定の方法を周知しなければならない。

第3款 指名競争入札

(入札参加者の指名等)

第17条 町長は、指名競争入札により請負契約を締結しようとするときは、当該入札に参加することができる者をなるべく3人以上指名しなければならない。

2 前項の場合においては、町長は、第8条に掲げる事項をその指名する者に通知しなければならない。

(一般競争入札に関する規定の準用)

第18条 第9条から第13条まで及び第15条の規定は、指名競争入札について準用する。

第4款 随意契約

(見積書の提出)

第19条 町長は、随意契約により請負契約を締結しようとするときは、なるべく2人以上の者に見積書(様式第2号)を提出させなければならない。

(契約の相手方の決定)

第20条 町長は、前条の見積書を提出した者のうち予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって見積りをした者を請負契約の相手方に決定しなければならない。ただし、町長が特に必要があると認めるときは、この限りでない。

(一般競争入札に関する規定の準用)

第21条 第13条の規定は、随意契約について準用する。

第2節 工事の施工

(工事の施工の基準)

第22条 請負者は、契約書並びに図面及び仕様書(以下「設計図書」という。)に基づき、工事を適正に施工しなければならない。

2 請負者は、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、仮設、工法等工事目的物を完成するために必要な一切の手段を定めることができる。

(工程表等の提出)

第23条 請負者は、請負契約の締結の日から7日以内に、工程表又は請負代金内訳書を作成し、町長に提出しなければならない。ただし、町長が必要ないと認めるときは、この限りでない。

(権利義務の譲渡等の禁止)

第24条 請負者は、請負契約により生ずる権利若しくは義務を第三者に譲渡し、若しくは承継させ、又は工事目的物若しくは第66条第1項の確認を受けた工事材料若しくは工場製品を第三者に譲渡し、貸与し、若しくは抵当権その他の担保の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ町長の承認を受けたときは、この限りでない。

(一括下請等の禁止)

第25条 請負者は、工事の全部若しくはその主たる部分又は他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の工事を一括して第三者に請け負わせ、又は委任してはならない。ただし、あらかじめ町長の承認を受けたときは、この限りでない。

(下請負者等に関する報告の要求)

第26条 町長は、請負者が工事の一部を第三者に請け負わせ、又は委任した場合において、必要があると認めるときは、請負者に対し、下請負者又は受任者(以下「下請負者等」という。)の商号又は名称その他必要な事項の報告を求めることができる。

(特許権等の使用)

第27条 請負者は、工事の施工に当たり特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許権等」という。)の対象となっている工事材料又は施工方法その他工事の目的物を完成するために必要な一切の手段(以下「施工方法等」という。)を使用するときは、その使用の関する一切の責任を負わなければならない。ただし、町長がその工事材料又は施工方法等を指定した場合において、設計図書に特許権等の対象である旨の明示がなく、かつ、請負者がその存在を知らなかったときは、町長は、請負者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。

(工事の監督)

第28条 町長は、工事の施工について自ら若しくは職員に命じ、又は職員以外の者に委託して必要な監督をしなければならない。

2 町長は、前項の規定により職員に監督を命じ、又は職員以外の者に監督を委託したときは、その者の氏名その他必要な事項を請負者に通知しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

3 第1項の規定により監督を命ぜられた職員又は監督を委託された者(以下「監督員」という。)は、町長が別に委任するもののほか、契約書及び設計図書に定められた事項の範囲内において、おおむね次に掲げる事務を行う。

(1) 請負契約の履行についての請負者又はその現場代理人に対する指示、承認又は協議

(2) 設計図書に基づく工事の施工のための詳細図その他の図書の作成及び交付又は請負者が作成したこれらの図書の承認

(3) 設計図書に基づく工程の管理、立会い、工事の施工の状況の検査又は工事材料(工場製品を含む。以下同じ。)の試験若しくは検査(確認を含む。第32条において同じ。)

(現場代理人の通知等)

第29条 請負者は、請負契約の履行に関し現場代理人を置くときは、あらかじめその旨を現場代理人通知書により町長に通知しなければならない。これを変更するときも同様とする。

2 現場代理人は、工事現場に常駐し、その運営及び取締りを行うほか、請負契約に基づく請負者の一切の権限を行使しなければならない。ただし、請負契約で除外する旨を定めた権限及びあらかじめ請負者が自ら行使する旨を町長に通知した権限については、この限りでない。

(主任技術者等の通知)

第30条 請負者は、工事の着手の日までに建設業法第26条第1項若しくは第2項に規定する主任技術者若しくは監理技術者又は同法第26条の2に規定する工事の施工の技術上の管理をつかさどる者(以下「主任技術者等」という。)を定め、主任技術者通知書により町長に通知しなければならない。これを変更したときも同様とする。

(工事関係者に関する措置の要求)

第31条 町長は、現場代理人がその職務(主任技術者等と兼任する現場代理人にあってはそれらの者の職務を含む。)の執行につき著しく不適当と認めるときは、請負者に対してその理由を明示した書面により、必要な措置を採るべきことを請求することができる。

2 町長又は監督員は、主任技術者等(これらの者と現場代理人を兼任する者を除く。)その他請負者の使用人並びに下請負者等及びその使用人で、工事の施工又は管理につき著しく不適当と認められるものがあるときは、請負者に対してその理由を明示した書面により必要な措置を採るべきことを請求することができる。

(工事材料の品質及び検査等)

第32条 請負者は、設計図書にその品質が明示されていない工事材料については、中等の品質を有する工事材料を使用しなければならない。

2 請負者は、設計図書に監督員の検査を受けて使用するものと指定されている工事材料については、当該検査に合格した工事材料を使用しなければならない。

3 監督員は、前項の検査を請求されたときは、当該請求を受けた日から7日以内にこれを応じなければならない。

4 第2項の検査に直接必要な費用は、請負者の負担とする。

5 請負者は、第2項の検査の結果不合格と決定された工事材料があるときは、当該決定を受けた日から7日以内に当該工事材料を工事現場外に搬出しなければならない。

6 請負者は、前項に規定するもののほか、工事現場内に搬入済みの工事材料を監督員の承認を受けないで工事現場外に搬出してはならない。

(監督員の立会い及び工事記録等の整備)

第33条 請負者は、設計図書に監督員の立会いの上調合し、又は調合について監督員の見本検査を受けるものと指定されている工事材料については、当該立会いを受けて調合し、又は当該見本検査に合格した工事材料を使用しなければならない。

2 請負者は、設計図書に監督員の立会いの上施工するものと指定されている工事については、当該立会いを受けて工事を施工しなければならない。

3 請負者は、前2項に規定するもののほか、設計図書に見本又は工事写真等の記録を整備するものと指定されている工事材料を調合し、又は工事を施工するときは、設計図書で定めるところにより当該見本又は記録を整備し、監督員の請求があったときは、当該請求を受けた日から7日以内にこれを提出しなければならない。

4 監督員は、第1項又は第2項の立会い又は見本検査を請求されたときは、当該請求を受けた日から7日以内にこれに応じなければならない。

5 請負者は、監督員が正当な理由がなく第1項又は第2項の立会い又は見本検査の請求に7日以内に応じないため、その後の工程に支障をきたすと認めるときは、監督員に通知して当該立会い又は見本検査を受けることなく工事材料を調合して使用し、又は工事を施工することができる。この場合においては、請負者は、工事材料の調合又は工事の施工を適正に行ったことを証する見本又は工事写真等の記録を整備し、監督員の請求があったときは、遅滞なくこれを提出しなければならない。

6 第1項第3項又は前項の場合において、見本検査又は見本若しくは工事写真等の記録の整備に直接要する費用は、請負者の負担とする。

(支給材料及び貸与品)

第34条 町長は、必要があると認めるときは、請負者に対し工事材料を支給し、又は建設機械器具を貸与することができる。

2 前項の規定により支給する工事材料(以下「支給材料」という。)又は貸与する建設機械器具(以下「貸与品」という。)の品名、数量、品質、規格又は性能、引渡場所及び引渡時期は、設計図書の定めるところによる。

3 監督員は、請負者に支給材料又は貸与品を引渡すときは、その者の立会いを受けて、町長の負担において当該支給材料又は貸与品の検査をしなければならない。この場合において、請負者は、当該検査の結果その品名、数量、品質又は規格若しくは性能が設計図書の定めと異なり、又は使用に適当でないと認めるときは、直ちにその旨を町長に通知しなければならない。

4 請負者は、引渡しを受けた支給材料又は貸与品について前項の検査で発見することが困難であったかしがあり、これを使用することが適当でないと認めるときは、直ちにその旨を町長に通知しなければならない。

5 町長は、第3項後段又は前項の通知を受けた場合において必要があると認めるときは、当該通知に係る支給材料若しくは貸与品に代えて他の支給材料若しくは貸与品を引渡し、又は次項の規定により支給材料若しくは貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能の変更をし、又は理由を明示した書面により当該通知に係る支給材料若しくは貸与品の使用を請負者に請求しなければならない。

6 町長は、必要があると認めるときは、支給材料又は貸与品の品名、数量、品質、規格若しくは性能、引渡場所又は引渡時期を変更することができる。

7 町長は、前2項の場合において必要があると認めるときは、工期若しくは請負代金の額を変更は、又は請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

8 請負者は、設計図書の定めるところにより、工事の完成、設計図書の変更等によって不用となった支給材料又は貸与品を町長に返還しなければならない。

9 請負者は、故意又は過失により支給材料又は貸与品を滅失し、若しくは棄損し、又はその返還が不可能となったときは、町長が指定した期間内に代品を納め、若しくは原状に回復し、又はその損害を賠償しなければならない。

(改造の請求)

第35条 監督員は、工事の施工部分が設計図書に適合しないと認めるときは、請負者に対しその改造を請求することができる。この場合において当該不適合が監督員の指示によるとき、その他町長の責めに帰すべき事由によるものであるときは、町長は、必要があると認めるときは、工期若しくは譜負代金の額を変更し、又は請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(破壊検査)

第36条 監督員は、請負者が第32条第2項又は第33条第1項から第3項までの規定に違反した場合において必要があると認めるときは、工事の施工部分を破壊して検査することができる。

2 前項に規定するほか、監督員は、工事の施工部分が設計図書に適合しないと認める相当の理由がある場合において必要があると認めるときは、当該相当の理由を請負者に通知して、工事の施工部分を最小限度破壊して検査することができる。

3 前2項の場合において、検査及び復旧に直接要する費用は、請負者の負担とする。

(設計図書と工事現場の状態との不一致等の場合の措置)

第37条 請負者は、工事の施工に当たり次の各号の1に該当する事実を発見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。

(1) 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)

(2) 設計図書に誤びゅう又は脱漏があること。

(3) 設計図書の表示が明確でないこと。

(4) 工事現場の形状、地質、湧水等の状態、施工上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと。

(5) 設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。

2 監督員は、前項の規定による確認を請求されたとき、又は自ら前項各号に掲げる事実を発見したときは、請負者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。ただし、請負者が立会いに応じない場合には、請負者の立会いを得ずに行うことができる。

3 町長は、請負者の意見を聴いて調査の結果(これに対して採るべき措置を指示する必要があるときは当該指示を含む。)を取りまとめ、調査の終了後14日以内にその結果を請負者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ請負者の意見を聴いた上、当該期間を延長することができる。

4 町長は、前項の調査の結果において第1項各号に掲げる事実が確認された場合において必要があると認めるときは、設計図書の訂正又は変更を行わなければならない。

5 町長は、前項の規定により設計図書の訂正又は変更が行われた場合において必要があると認めるときは、工期若しくは請負代金の額を変更し、又は請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(設計図書の変更)

第38条 町長は、必要があると認めるときは、設計図書の変更内容を請負者に通知して設計図書を変更することができる。この場合において町長は、必要があると認めるときは、工期若しくは請負代金の額を変更し、又は請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(工事の中止)

第38条の2 町長は、工事用地その他設計図書に定めた工事の施工上必要な用地(以下「工事用地等」という。)の確保ができない等のため、又は暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他の自然的又は人為的な事象(以下「天災等」という。)であって、請負者の責めに帰すことのできないものにより工事目的物等に損害を生じ、若しくは工事現場の状態が変動したため請負者が工事を施工できないと認めるときは、工事の中止内容を直ちに請負者に通知して、工事の全部又は一部の施工を一時中止させなければならない。

2 町長は、前項の規定によるほか、必要があると認めるときは、工事の中止内容を請負者に通知して、工事の全部又は一部の施工を一時中止させることができる。

3 町長は、前2項の規定により工事の施工を一時中止させた場合において必要があると認めるときは、工期若しくは請負代金の額を変更し、又は請負者が工事の続行に備え工事現場を維持し、若しくは使用人、建設機械器具等を保持するための費用その他の工事の施工の一時中止に伴う増加費用を必要とし、若しくは請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(工期の延長)

第39条 請負者は、天候の不良等その責めに帰することができない事由その他の正当な事由により工期内に工事を完成することができないときは、工期延長願を町長に提出し、工期の延長を求めることができる。

(工期の短縮等)

第40条 町長は、特別の理由により工期を短縮する必要があるときは、工期の短縮変更を請負者に請求することができる。

2 町長は、この規則の規定により工期を延長すべき場合において特別の理由があるときは、通常必要とされる工期に満たない工期への変更を請求することができる。

3 町長は、前2項の場合において必要があると認めるときは、請負代金の額を変更し、又は請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(賃金水準又は物価水準等に変動に基づく請負代金の額の変更)

第41条 町長又は請負者は、工期内で請負契約締結の日から12月を経過した後に、日本国内の賃金水準又は物価水準の変動により請負代金の額が不適当となったと認めたときは、それぞれ相手方に対し当該請負代金の額の変更を請求することができる。

2 前項の規定は、同項の規定による請負代金の額の変更をした後、さらに請負代金の額の変更する場合について準用する。この場合において同項中「請負契約の締結の日」とあるのは、「直前のこの条の規定(次項の規定を除く。)による請負代金の額の変更の請求のあった日」と読み替えるものとする。

3 町長又は請負者は、工期内に特別な要因により主要な工事材料の価格に著しい変動を生じた場合において、請負代金の額が不適当となったときは、前2項の規定によるほか当該請負代金の額の変更を請求することができる。

4 町長又は請負者は、予期することのできない特別の事情により工期内に急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、請負代金の額が著しく不適当となったときは、前3項の規定にかかわらず当該請負代金の額の変更を請求することができる。

5 第1項第3項及び前項の場合において請負代金の額の変更額については、町長と請負者が協議して定める。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合にあっては、町長が定め請負者に通知する。

6 前項の協議開始の日については、町長が請負者の意見を聴いて定め請負者に通知しなければならない。ただし町長が、第1項第3項又は前項の請求を行った日又は受けた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には、請負者は協議開始の日を定め町長に通知することができる。

(臨機の措置)

第42条 請負者は、災害の防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置を採らなければならない。

2 前項の場合において請負者は、必要があると認めるときは、あらかじめ措置の内容等について監督員の意見を聴かなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情があるときはこの限りでない。

3 請負者は、第1項の規定により臨機の措置を採ったときは、直ちにその措置の内容を監督員に通知しなければならない。

4 監督員は、災害の防止その他工事の施工上特に必要があると認めるときは、請負者に対し臨機の措置を採ることを請求することができる。

5 町長は、請負者が第1項又は前項の措置を採った場合において、その措置に要した費用のうち請負代金の額に含めることが不適当と認められる部分があるときは、請負者と協議して当該費用を負担しなければならない。

(一般的損害)

第43条 請負者は、工事目的物の引渡し前に工事目的物若しくは工事材料について損害が生じたとき、又は工事の施工に伴い損害(次条第1項若しくは第2項又は第45条第1項に規定する損害を除く。)が生じたときは、その損害による費用を負担しなければならない。ただし、町長の責めに帰すべき事由により生じた損害(第69条第1項の規定により付された保険によりてん補された部分を除く。)については、町長が負担する。

(第三者に及ぼした損害)

第44条 請負者は、工事の施工について第三者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。ただし、その損害(第69条第1項の規定により付された保険によりてん補された部分を除く。以下この条において同じ。)のうち、町長の責めに帰すべき事由により生じたものについては、町長が負担する。

2 前項の規定にかかわらず、町長は、工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、その損害を負担しなければならない。ただし、その損害のうち工事の施工につき請負者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、請負者が負担する。

3 前2項の場合、その他工事の施工について第三者との間に紛争を生じた場合においては、町長と請負者は、協力してその処理解決に当たるものとする。

(不可抗力による損害)

第45条 請負者は、工事目的物の引渡し前に天災等(設計図書で基準を定めたものにあっては、当該基準を超えるものに限る。)で、町長又は請負者の責めに帰すことができないもの(以下「不可抗力」という。)により工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは建設機械器具に損害が生じたときは、その事実の発生後直ちにその状況を町長に通知しなければならない。

2 町長は、前項の通知を受けたときは直ちに調査を行い、同項の損害(請負者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたもの及び第69条第1項の規定により付された保険によりてん補された部分を除く。以下この条において同じ。)の状況を確認し、その結果を請負者に通知しなけれじならない。

3 請負者は、前項の規定により損害の状況が確認されたときは、町長に対し損害による費用の負担を請求することができる。

4 町長は、前項の規定により請負者から損害による費用の負担の請求があったときは、当該損害の額(工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは建設機械器具であって、第32条第2項第33条第1項若しくは第2項又は第62条第2項の規定による検査、立会いその他請負者の工事に関する記録等により確認することができるものに係る額に限る。)及び当該損害の取片付けに要する費用の額の合計額(以下「損害合計額」という。)のうち、請負代金の額の100分の1を超える額を負担しなければならない。

5 前各項の規定は、数次にわたる不可抗力により損害合計額が累積した場合における第2次以降の不可抗力による損害合計額の負担について準用する。

(請負代金の額の変更に代える設計図書の変更)

第46条 町長は、第27条第34条第35条第37条から第38条の2まで、第41条から第43条まで、前条又は第53条の規定により請負代金の額を増額すべき場合、又は費用を負担すべき場合において特別の理由があるときは、請負者と協議して請負代金の額の増額又は負担額の全部又は一部に代えて設計図書を変更することができる。ただし、協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には、町長が定め請負者に通知する。

2 第41条第6項の規定は、前項の協議開始の日について準用する。この場合において「第1項、第3項又は前項の請求を行った日又は受けた日」とあるのは、「請負代金の額を増額すべき事由又は費用を負担すべき事由が生じた日」と読み替えるものとする。

第3節 工事の検査及び引渡し

(工事の完成の通知)

第47条 請負者は、工事が完成したときは、速やかにその旨を工事完成届により町長に通知しなければならない。

(完成検査)

第48条 町長は、前条の通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に自ら若しくは職員に命じ、又は職員以外の者に委託して工事の完成を確認するための検査(以下「完成検査」という。)をしなければならない。

2 町長又は前項の規定により検査を命ぜられた職員若しくは検査を委託された者(以下「検査員」という。)は、完成検査をするときは請負者を立ち会わせなければならない。

3 町長又は検査員は、完成検査をするため必要があると認めるときは、その理由を請負者に通知して工事目的物を最小限度破壊し、分解し、若しくは試験し、又は請負者に工事目的物を最小限度破壊させ、分解させ、若しくは試験させることができる。この場合において請負者は、速やかに当該工事目的物を原状に回復しなければならない。

4 町長は、完成検査をしたときは、速やかにその結果を請負者に通知しなければならない。

(修補)

第49条 請負者は、工事が完成検査に合格しないときは、直ちに当該部分を修補し、町長の検査を受けなければならない。この場合においては、修補の完了を工事の完成とみなして前2条の規定を適用する。

(完成検査等の費用の負担)

第50条 完成検査に直接必要な費用並びに第48条第3項の原状の回復及び前条の修補に要する費用は、請負者の負担とする。

(工事目的物の引渡し)

第51条 町長は、第55条第2項の規定により請負代金の支払をしたときは、その支払と同時に当該工事目的物の引渡しを受けなければならない。

2 町長は、前項の規定にかかわらず、請負者が完成検査に合格した工事目的物の引渡しの申し出をしたときは、直ちに当該工事目的物の引渡しを受けなければならない。

(部分引渡し)

第52条 町長は、性質上可分である工事目的物の一部について工事の完成に先だって引渡しを受ける必要があるときは、あらかじめ当該部分を設計図書に指定してその引渡しを受けることができる。

2 第47条から前条まで及び第55条の規定は、前項の規定により設計図書に指定した部分(以下「指定部分」という。)の工事が完成した場合について準用する。この場合において、第47条第48条第1項第49条及び第55条第1項中「工事」とあるのは「指定部分に係る工事」と、第48条第3項及び前条中「工事目的物」とあるのは「指定部分に係る工事目的物」と、同条第1項及び第55条中「請負代金」とあるのは「部分引渡しに係る請負代金」と読み替えるものとする。

3 前項の規定により準用される第55条第1項の規定により請求することができる部分引渡しに係る請負代金の額は、次の式により算定した額とする。この場合において指定部分に相応する請負代金の額は、町長と請負者が協議して定める。ただし、町長が前項の規定により準用される第55条第1項の請求を受けた日から14日以内に協議が整わない場合には、町長が定め請負者に通知する。

部分引渡しに係る請負代金の額=指定部分に相応する請負代金の額×(1-前払金の額/請負代金の額)

(部分使用)

第53条 町長は、必要があると認めるときは、第51条の規定による工事目的物の引渡し前においても、請負者の承諾を得て工事目的物の全部又は一部を使用することができる。

2 町長は、前項の規定により工事目的物の全部又は一部を使用するときは、その使用部分を善良な管理者の注意をもって使用しなければならない。

3 町長は、第1項の規定により工事自的物の全部又は一部を使用したことによって請負者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。

(かし担保)

第54条 町長は、第51条(第52条第2項において準用する場合を含む。以下本条において同じ。)の規定による引渡しを受けた工事目的物にかしがあるときは、請負者に対し相当の期間を定めてそのかしの修補を請求し、又は修補に代え、若しくは修補とともにその損害の賠償を請求することができる。この場合において当該かしが重要でなく、かつ、その修補に過分の費用を要するものであるときは、修補に代え、損害の賠償の請求をしなければならない。

2 前項の場合において町長は、当該かしが第51条の規定による引渡しを受けた際に知ったものであるときは、その引渡しを受けた後直ちにその旨を請負者に通知していなければ同項の請求をすることができない。ただし、請負者が当該かしがあることを知っていたときはこの限りでない。

3 第1項の請求は、第51条の規定による引渡しを受けた日から、石造り、土造り、れんが造り、コンクリート造り若しくはこれらに類するものによる建物その他の工作物又は地盤のかしにあっては2年以内、その他の工作物又は設備のかしにあっては1年以内にしなければならない。ただし、当該かしが請負者の故意又は重大な過失により生じたものであるときは、同項の請求をすることができる期間は10年とする。

4 町長は、前項の規定にかかわらず工事目的物がそのかしにより滅失し、又は棄損したときは、前項の期間内で、かつ、その滅失又は棄損の日から6月以内に第1項の請求をしなければならない。

5 第1項の規定は、支給材料の性質又は町長若しくは監督員の指図により生じた工事目的物のかしについては適用しない。ただし、請負者が当該支給材料の性質又は町長若しくは監督員の指図が不適当であることを知りながら、これを町長又は監督員に通知しなかったときはこの限りでない。

(履行遅滞の場合における損害金)

第54条の2 町長は、請負者がその責めに帰すべき事由により工期内に工事を完成することができない場合においては、損害金の支払を請負者に請求することができる。

2 前項の損害金の額は、請負代金の額から工事の出来形部分に相応する請負代金の額を控除した額につき、遅延日数に応じ年8.25パーセントの割合で計算して得た額とする。

第4節 請負代金の支払並びに前金払及び部分払

(請負代金の支払)

第55条 請負者は、工事が完成検査に合格したときは、遅滞なく請求書を町長に提出して請負代金の支払を請求しなければならない。

2 町長は、前項の請求があったときは、当該請求を受けた日から40日以内に請負代金を支払わなければならない。

3 請負者は、町長がその責めに帰すべき事由により前項の期間(以下「約定期間」という。)内払請負代金を支払わないときは、その遅延日数に応じ、未支払金額につき、年8.25パーセントの割合で計算した額の遅延利息の支払を請求することができる。この場合において、町長がその責めに帰すべき事由により第48条第1項の期間内に完成検査をしなかったときは、その期限を経過した日から完成検査をした日までの期間の日数(以下「検査遅延日数」という。)は、約定期間の日数から差し引くものとし、検査遅延日数が約定期間の日数を超えるときは、約定期間は検査遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。

(前金払)

第56条 町長は、請負代金の額が100万円以上の工事について、請負者が公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社と工期を保証期間とする同条第5項に規定する保証契約(以下「保証契約」という。)を締結したときは、当該保証に係る額の範囲内で請負代金の額の10分の4に相当する額を超えない額の前金払をすることができる。

2 町長は、請負代金の額が100万円以上の工事について、請負者が保証事業会社と工期を保証期間とする保証契約を締結した場合において、次に掲げる要件に該当すると認めたときは、前項の規定による前金払に追加して、当該保証に係る額の範囲内で請負代金の額の10分の2に相当する額を超えない額の前金払(以下「中間前金払」という。)をすることができる。

(1) 工期の2分の1を経過していること。

(2) 工程表により工期の2分の1を経過するまでに実施すべきものとされている当該工事に係る作業が行われていること。

(3) 既に行われた当該工事に係る作業に要する経費が請負代金の額の2分の1以上の額に相当するものであること。

3 町長は、前項の規定により前金払をした工事について請負代金の額を著しく増額したときは、当該増額後の請負代金の額の10分の4(前項の規定による前金払をした工事については、10分の6)に相当する額から支払済みの前払金の額を差し引いて得た額の範囲内で前払金の額を増額することができる。

(前払金の請求等)

第57条 請負者は、前条の規定による前払金の支払を請求しようとするときは、請求書を町長に提出するとともに、保証契約の証書を寄託しなければならない。

2 町長は、前項の請求があったときは、当該請求を受けた日から14日以内に前払金を支払わなければならない。

(前払金の返還)

第58条 町長は、第56条の規定により前金払をした工事について請負代金の額を減額した場合において、支払済みの前払金の額が当該減額後の請負代金の額の10分の5(中間前金払工事については、10分の6)に相当する額を超えるときは、その減額をした日から30日以内に、その超過額を返還させなければならない。

2 町長は、前項の超過額が相当の額に達し、これを返還させることが前払金の使用状況からみて著しく不適当であると認めるときは、請負者と協議して返還させるべき額を定めることができる。ただし、請負代金の額が減額された日から14日以内に協議が整わない場合には、町長が別に定め請負者に通知する。

3 町長は、請負者が第1項の期間内に前2項の規定により返還すべき額を返還しないときは、その遅延日数に応じ、未返還額につき年8.25パーセントの割合で計算した額の遅延利息の支払を請求することができる。

(前払金の使用の制限)

第59条 請負者は、前払金をその支払を受けた工事の材料費、労務費、機械器具の賃借料、機械購入費(当該工事において償却される割合に相当する額に限る。)、動力費、支払運賃、修繕費、仮設費、労働者災害保証保険料及び補償料に相当する額として必要な経費以外の経費の支払に充当してはならない。

(保証契約の変更等)

第60条 請負者は、前払金の支払を受けた工事について、請負代金の額が減額された場合において保証契約を変更したときは、変更後の保証契約の証書を直ちに町長に寄託しなければならない。

(部分払)

第61条 町長は、工事の完成前に、出来形部分並びに工事現場に搬入済みの工事材料及び製造工場等にある工場製品(第32条第2項の規定により監督員の検査を要するものにあっては当該検査に合格したもの、監督員の検査を要しないものにあっては設計図書で部分払の対象とすることを指定したものに限る。)に相応する請負代金相当額の10分の9以内の額の部分払をすることができる。

2 前項の部分払は、請負代金の額が500万円以上の工事で、同項の請負代金相当額が請負代金の額の40パーセントを超える場合に限りすることができる。

3 第1項の部分払は、次の各号に掲げる工事の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる回数(第56条の規定により前金払をした工事については、当該回数から1回を減じた回数)の範囲内においてしなければならない。ただし、町長が特別の理由があると認めるときはこの限りでない。

(1) 請負代金の額が500万円以上1,000万円未満の工事 1回

(2) 請負代金の額が1,000万円以上4,000万円未満の工事 2回

(3) 請負代金の額が4,000万円以上の工事 3回

4 第1項の規定による部分払金の額は、次の式により算出した額とする。

部分払金の額≦第1項に規定する請負代金相当額×(9/10-前払金の額/請負代金の額)

(部分払金の請求等)

第62条 請負者は、前条第1項の規定による部分払を請求しようとするときは、あらかじめ工事出来形検査請求書を町長に提出し、当該請求に係る出来形部分又は工事現場に搬入済みの工事材料若しくは製造工場等にある工場製品の確認を受けなければならない。

2 町長は、前項の場合において請負者の立会いの上、設計図書に定めるところにより、工事出来形検査請求書を受理した日から14日以内に同項の確認をするための検査を行い、当該検査の結果を請負者に通知しなければならない。この場合において町長は、必要があると認められるときは、その理由を請負者に通知して出来形部分を最小限度破壊して検査することができる。

3 請負者は、前項前段の通知を受けた場合において、当該部分払金の支払を請求しようとするときは、請求書を町長に提出しなければならない。

4 町長は、前項の請求があったときは、請求を受けた日から14日以内に部分払金を支払わなければならない。

(代理受領)

第63条 請負者は、請負代金の全部又は一部の受領につき、町長の承認を得て第三者を代理人とすることができる。

2 町長は、請負者が前項の規定により第三者を代理人とした場合において、当該第三者が請負者の代理人である旨が第55条第1項(第52条第2項において準用する場合を含む。)又は前条第3項の請求書に明記されているときは、当該第三者に対し第55条第2項(第52条第2項において準用する場合を含む。)又は前条第4項の規定による支払をしなければならない。

(前払金等の不払に対する工事の中止)

第64条 請負者は、町長が第52条第2項において準用する第55条第2項第57条第2項又は第62条第4項の規定による支払を遅延し、相当の期間を定めてその支払を請求したにもかかわらず、なおその支払をしないときは、工事の全部又は一部の施工を一時中止することができる。この場合においては、請負者はその理由を明示した書面により、直ちにその旨を町長に通知しなければならない。

2 第38条の2第3項の規定は、前項の規定により工事の施工を一時中止した場合について準用する。

第5節 請負契約の解除

(町長の解除権)

第65条 町長は、請負者が次の各号の1に該当するときは、請負契約を解除することができる。

(1) 正当な理由なく、工事の着手すべき期日を過ぎても工事に着手しないとき。

(2) その責めに帰すべき事由により工期内に完成しないとき、又は工期経過後相当の期間内に工事を完成する見込みが明らかにないと認められるとき。

(3) 第30条に規定する者を選任しなかったとき。

(4) 前3号に掲げるときのほか、請負契約に違反し、その違反により請負契約の目的を達成することができないと認められるとき。

(5) 第67条第1項の規定によらないで請負契約の解除を申し出たとき。

2 請負者は、前項の規定により請負契約が解除された場合においては、請負代金の額の10分の1に相当する額を違約金として、町長の指定する期間内に支払わなければならない。

3 町長は、前項の場合において契約保証金の納付又はこれに代わる担保の提供が行われているときは、当該契約保証金又は担保をもって違約金に充当することができる。

第66条 町長は、工事が完成するまでの間は、前条第1項の規定によるほか、必要があるときは、請負契約を解除することができる。

2 町長は、前項の規定により、請負契約を解除したことにより請負者に損害を及ぼしたときは、その損害を賠償しなければならない。

(請負者の解除権)

第67条 請負者は、次の各号の1に該当するときは、請負契約を解除することができる。

(1) 第38条の規定により、設計図書を変更したため請負代金の額が3分の2以上減少したとき。

(2) 第38条の2第1項及び第2項の規定による工事の施工の中止期間が工期の3分の1(工期の3分の1が4月を超えるときは、4月)を超えたとき。ただし、中止が工事の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の工事が完了した後2月を経過してもなおその中止が解除されないとき。

(3) 町長が請負契約に違反し、その違反によって請負契約の履行が不可能となったとき。

2 請負者は、前項の規定により請負契約を解除した場合において、損害があるときはその損害の賠償を町長に請求することができる。

(解除に伴う措置)

第68条 町長は、請負契約が解除された場合においては、出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分及び部分払の対象となった工事材料の引渡しを受けるものとし、当該引渡しを受けたときは、当該引渡しを受けた出来形部分に相応する請負代金を請負者に支払わなければならない。この場合において町長は、必要があると認めるときは、その理由を請負者に通知して、出来形部分を最小限度破壊して検査することができる。

2 前項の場合において、検査又は復旧に直接要する費用は、請負者の負担とする。

3 町長は、第1項の場合において第56条の規定による前払金があったときは、当該前払金の額(第61条の規定による部分払をしているときは、その部分払において償却した前払金の額を控除した額)同項前段の出来形部分に相応する請負代金の額から控除する。この場合において、受領済みの前払金額になお余剰があるときは、請負者は解除が第65条の規定によるときにあっては、その余剰額に前払金の支払の日から返還の日までの日数に応じ年8.25パーセントの割合で計算した額の利息を付した額を、解除が第66条又は前条の規定によるときにあっては、その余剰額を町長に返還しなければならない。

4 請負者は、請負契約が解除された場合において支給材料があるときは、第1項の出来形部分の検査に合格した部分に使用されているものを除き、町長に返還しなければならない。この場合において、当該支給材料が請負者の故意若しくは過失により滅失し、若しくは棄損したとき、又は出来形部分の検査に合格しなかった部分に使用されているときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。

5 請負者は、請負契約が解除された場合において貸与品があるときは、当該貸与品を町長に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品が請負者の故意若しくは過失により滅失し、又は棄損したときは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。

6 請負者は、請負契約が解除された場合において工事用地等に請負者が所有又は管理する工事材料、建設機械器具、仮設物その他の物件(下請負者等の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下この条において同じ。)があるときは、請負者は当該物件を撤去するとともに、工事用地等を修復し、取片付けて町長に明け渡さなければならない。

7 町長は、前項の場合において請負者が正当な理由なく相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は工事用地等の修復若しくは取片付けを行わないときは、請負者に代わって当該物件を処分し、工事用地等の修復若しくは取片付けを行うことができる。この場合においては、請負者は、町長の処分又は修復若しくは取片付けについて異議を申し出ることができず、また町長の処分又は修復若しくは取片付けに要した費用を負担しなければならない。

8 第4項前段及び第5項前段に規定する請負者の採るべき措置の期限、方法等については、請負契約の解除が第65条の規定によるときは町長が定め、第66条又は前条の規定によるときは、町長が請負者の意見を聴いて定めるものとし、第4項後段第5項後段及び第6項に規定する請負者の採るべき措置の期限、方法等については、町長が請負者の意見を聴いて定めるものとする。

第6節 補則

(火災保険等)

第69条 請負者は、工事目的物等を火災保険その他の保険(これらに準ずるものを含む。以下同じ。)に付すべきことが設計図書に定められているときは、当該工事目的物等を火災保険その他の保険に付さなければならない。

2 請負者は、前項の規定により工事目的物等を火災保険その他の保険に付したときは、直ちにその証券を町長に提示しなければならない。

3 請負者は、第1項に規定するもののほか、工事目的物等を火災保険その他の保険に付したときは、直ちにその旨を町長に通知しなければならない。

(紛争の解決)

第70条 町長は、請負契約に関し請負者との間に協議を要する事項について協議が整わないとき、又は紛争が生じたときは、鳥取県建設工事紛争審査会のあっせん、調停又は仲裁によりその解決を図るよう努めなければならない。

(その他)

第71条 この規則に定めるもののほか、工事の執行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

第3章 直営工事

(直営とする場合)

第72条 直営により工事を執行することができる場合は、次に掲げる場合とする。

(1) 工事の請負により執行することが、当該工事の性質又は目的からして適当でないとき。

(2) 緊急の必要により工事を請負により執行することができないとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、町長が特に工事を直営により執行することが適当であると認めるとき。

(その他)

第73条 前条に規定するもののほか、工事の執行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この規則は、平成9年5月1日から施行する。

(経過措置)

2 この規則施行前に契約した工事の請負については、なお従前の例による。

(平成21年9月30日規則第14号)

この規則は、平成21年10月1日から施行する。

(平成29年3月27日規則第3号)

この規則は、平成29年4月1日から施行する。

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若桜町建設工事執行規則

平成9年5月1日 規則第11号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第10編 設/第1章
沿革情報
平成9年5月1日 規則第11号
平成21年9月30日 規則第14号
平成29年3月27日 規則第3号